小学生向けニュース解説「日産ゴーン会長逮捕」

小学生向けニュース解説「日産ゴーン会長逮捕」

日産のカルロス・ゴーン会長が逮捕されました。
外国人の会長が逮捕されただけで、なんでこんなに大きなニュースになるのでしょうか?

 

日産ゴーン会長逮捕(11月19日のニュース)

東京地検特捜部が日産自動車のカルロス・ゴーン会長を金融商品取引法違反の容疑で逮捕しました。いきなりややこしそうな漢字が続きましたね。

 

かっこよさそうな名前の東京地検特捜部(とうきょうちけんとくそうぶ)とは、大きな汚職や不正を専門に操作する部署。エースと呼ばれるような優秀な人材が集まってるところです。

 

金融商品取引法違反とは、法律に違反したということですね。
具体的には、自分の報酬額を少なく記載したというものです。

 

ホントは100億円近くもらっていたのに、50億円しかもらってないと書類に記載していたというわけです。ケタがすごすぎて想像できないですよね。

 

どうして報酬額を少なく記載したのか?

そもそも、どうしてゴーン会長は自分の報酬額を少なく記載したのでしょうか?
カッコつけたかった(見栄を張りたかった)なら実際より多く記載しますよね。

 

少なく記載するメリットは何でしょうか?
それは税金です。

 

報酬が少なければ、それだけ納める税金も少なくて済むのです。
特に累進課税となっている所得税は、高額所得者ほど税金を多く納めなくてはなりません。

 

これがイヤだったってことなんですね。
累進課税がどのぐらいの税率かは調べるとわかります。

 

興味のある人は「所得税の税率」で調べてみましょう。
国税庁のホームページなどに掲載されています。

 

自動車は関連企業が多い産業

いくら金額が多いとはいえ、一民間企業のトップが逮捕されただけで、なぜこれほどまで大きなニュースになるのでしょうか?それは日産が大手自動車メーカーだからです。

 

自動車は関連企業が多い産業です。
自動車一台を作るにも多くの部品(バネやネジなども含めて)が使われていますよね。

 

それだけ多くの人が関係している産業なのです。日産自動車に勤めている人だけでなく、日産自動車と取引している人にも関係してくるニュースなんですね。

 

日本の全就業人口6530万人のうち8.3%にあたる539万人が自動車関連産業で就業しているというデータがあります(出所:日本自動車工業会「自動車関連産業と就業人口」)。

 

社会の勉強でも「ものづくり」で自動車について学ぶことがあるのではないでしょうか。
そんな自動車メーカーのトップが逮捕されたというニュースでした。

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